心肺蘇生法ガイドライン2020
心肺蘇生法とは
心肺蘇生法は、胸の真ん中を圧迫する「胸骨圧迫」と、口から肺に息を吹き込む「人工呼吸」によって、止まってしまった心臓を動かす方法です。
心臓は、全身に血液を送り出すポンプの役割を担っています。心臓が止まってしまうと、脳に血液を送り出すことができず、15秒程度で意識がなくなります。3~4分そのままの状態が続くと、脳細胞が壊死してしまい、元に戻らなくなります。心臓が止まっている間、心肺蘇生法によって脳や心臓に血液を送り続けることは、心臓の動きが戻った後に後遺症を残さないためにも重要です。心臓が止まってしまった場合、時間とともに命の助かる可能性が減っていきますが、そばに居合わせた人が心肺蘇生を行うことで、助かる可能性が高くなります。
これらから、傷病者の命を救うために、その場に居合わせた「あなた」の勇気ある行動、心肺蘇生が最も大切なのです。
救命処置の流れ(心肺蘇生法とAEDの使用)
それでは、実際の流れを見てみましょう。
「成人」と「乳児」に分けて説明をしています。また、橋本市のマスコットキャラクター「はしぼう」と一緒に心肺蘇生法を学ぶ動画もありますので、下のボタンをクリックしてください。
令和2年6月にJRC蘇生ガイドラインが変更になりました
このホームページは「JRC蘇生ガイドライン2020」をもとにまとめられたものです。
今回の改訂では、前回に続き、すべての心停止傷病者に質の高い胸骨圧迫が行われることを最も重視しました。そのために、傷病者に反応がない場合だけでなく、反応の有無に迷う場合にも、119番通報とAEDの要請を行うように改訂されました。また、これまでと同様に、普段どおりの呼吸があるか判断に迷うときは、直ちに胸骨圧迫から心肺蘇生を開始することを強調しています。
このため、例えば
1.反応がない場合のほか、反応があるかないかの判断に迷う場合又はわからない場合も心停止の可能性があるものとして行動する。
2.119番通報時において、電話のスピーカー機能などを活用し、通信指令員の口頭指導を受けながら胸骨圧迫を行うことができる。
3.普段通りの呼吸か判断に迷う場合又はわからない場合も、心停止と判断して胸骨圧迫を開始する。
4.AEDの電極パッド等について、従来の「小児用パッド・モード」が「未就学児用パッド・モード」へ、「成人用パッド」が「小学生~大人用パッド」に変更された。
などの点が変更されています。
なお、これまでの応急手当から変わった点はいろいろありますが、「JRC蘇生ガイドライン 2020」は、これまでの応急手当の方法を否定するものではなく、より良い方法を推奨しているものです。したがって、いざという場合には、これまでの方法であっても自信を持って行動に移し、救命に役立てることが重要です。
更新日:2023年04月07日