東家と市脇の曳きだんじり

更新日:2013年02月13日

東家の曳きだんじり

東家の曳きだんじり

 10月には橋本市の各所で秋祭りが催されます。
そのうち橋本市中心部の東家地区と市脇地区のだんじりが平成18年2月に橋本市有形民俗文化財に指定されました。
 東家の曳きだんじりは天保11年(1840)に岸和田中町のだんじりとして制作されたもので、現在曳行されている岸和田だんじりでは最古のものとされています。長さ3.39メートル、高さ3.38メートル、一般に岸和田型(下地車)と呼ばれる欅製の二枚屋根の曳きだんじりで、四周腰部に担い棒を付加しています。屋根下の枡合(ますあい)、腰部の連子(れんじ)・土呂幕(どろまく)、小屋根下の見送りなどに緻密な彫刻を配し、中国歴史上の場面や日本神話、鎌倉時代の歴史場面の題材を表現しています。また、岸和田城門をくぐるためのものといわれる屋根を下げるカラクリの跡を残しています。昭和34年に東家地区が購入、以後40数年間にわたって曳かれています。

市脇の曳きだんじり

市脇の曳きだんじり

 市脇の曳きだんじりは創建時期は明らかでありませんが、彫師の銘が残されていて幕末から明治期の作と推定されています。長さ3.2メートル、幅2.04メートル、高さ3.6メートル。いわゆる上地車と呼ばれる欅製の二枚屋根の曳きだんじりで、各側面の腰部には担い棒を付加しています。このだんじりの特長は「源頼朝富士の巻狩り」や神話を題材とした大振りな彫刻を前後左右の各面いっぱいに配置していることで、彫刻に覆われた姿は圧巻そのものです。明治29年(1896)もしくは30年の記録から、この時期に市脇にもたらされたものと考えられ、以後100年以上にわたって地域の人々に親しまれてきました。なお、この曳きだんじりは平成16年の秋祭りを最後に現役を引退し、地元で保存されています。

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