世界に一つだけの竹竿「紀州へら竿」をふるさと納税返礼品に追加登録しました!

更新日:2022年03月01日

へらぶな釣りファン垂涎(すいぜん)の的である「紀州へら竿」は100年以上の伝統を受け継いだ手作りの竿。完成までに半年以上を要し、1本1本に「竿師」の魂が宿るといっても過言ではありません。

しかし、釣り場の減少や海釣り人気でへらぶな釣りをする人が減りつつあることなどに伴い、最盛期では約150名いた竿師も現在では30数名(紀州製竿組合員)にまで減少しています。この伝統的工芸品を継承していくために紀州製竿組合では、後継者育成にも力を入れていますが、一人前の竿師として独立していくことは容易ではありません。

ここにしかない伝統的工芸品を一人でも多くの方に知っていただくため、ふるさと橋本応援寄附金申込サイト『ふるなび』の返礼品に追加登録しました。

●紀州へら竿一本一本に込められた竿師の想いと橋本市に根付く伝統を、是非動画でご覧ください。

●英語字幕はこちら

 Movie with English subtitles

 

ガバメントクラウドファンディングの御礼

平成28月7月4日から8月28日に実施されたガバメントクラウドファンディングにおきまして、18名の方から1,300,000円のご寄付をいただきました。ありがとうございます。

皆さまからいただいたご寄付は、紀州へら竿の後継者育成、隠れ谷池の整備、普及・販売促進に活用させていただきます。

 

へらぶな釣りをご存知でしょうか?

静寂につつまれた池の畔で、一本の竿に釣り糸を垂らし、じっと浮きを見つめる。

やがて浮きがゆらゆらと動きだし、ツン!と沈む瞬間に竿を上げると、ググウ~ッと竿が大きくしなり、手元に心地よい引きが伝わる。鮒がかかった合図だ。

竿先が右へ左へと振られる。胸の高まりがとまらない。

やがて竿のしなりが自然と鮒を持ち上げてくれ、水面へと姿をあらわす。玉網で鮒をすくい、針を外してそっと池に返す。竿を握る手にはまだ鮒との駆け引きの感覚が…。充実感を抱きながら、その目はまた浮きを見つめている。

 

へらぶな釣りは食べるための魚を釣るのではなく、鮒との“駆け引き”や“釣り味”を楽しむための釣りです。魚の豪快な引きを楽しむ釣りが「動」の釣りなら、へらぶな釣りは「静」の釣りといえるでしょう。

 

へらぶな釣りを最も楽しませてくれる道具が『紀州へら竿』です。

天然の竹を材料として、職人である竿師が1つ1つ手作業で作り上げた紀州へら竿で釣る“釣り味”は、カーボンやグラスファイバー製の竿とは違い、格別な深い味わいがあり、愛好家たちを魅了する憧れの逸品です。

 

100年以上の伝統を受け継ぐ国の伝統的工芸品

紀州へら竿は、真竹(まだけ)・高野竹(こうやちく)・矢竹(やたけ)という3種類の天然の竹を原料とし、それらを組み合わせて釣り竿(継ぎ竿)にします。山の中で厳選した竹を採取し、1本の釣り竿になるまでに細かい作業を含めると130もの工程が必要です。

竿を完成させるのに、半年以上の製作期間を要しますので、竿1本1本に職人である竿師の魂が宿るといっても過言ではありません。

 

竿作りの主な工程

・原竹の乾燥

 数週間から数ヵ月間の天日干しの後、室内でじっくり乾燥させる

・生地組み

 どのような竿の長さ・調子(しなり)にするのか竹のクセを見極めながら、竹の組み合わせを決める。

・火入れ

 原竹を炭火であぶり、矯め木(ためぎ)という道具で竹のクセを矯正するとともに、竹の繊維を引き締め、反発力を高める。竿作りの中で最も重要で根気の必要な工程

・中抜き

 竹竿の内側に細い竿をしまえるようにキリでふしを抜く

・絹糸巻き

 竿の継ぎ目を丈夫にし、割れを防ぐために絹糸を巻く

・漆塗り

 継ぎ目の強度をより高めるため、絹糸を巻いた部分に漆を塗り込み、ひと晩乾かしてから漆部分をペーパーで研ぎだす。この工程を何度も繰り返し、継ぎ目から水分が浸透するのを防ぐ

・握り

 竿師の特徴が最もあらわれる握りには、蒔絵や螺細(らでん)などの伝統的手法で装飾を施し、芸術的な竿へと仕上げていく

・穂先削り

 どの方向からの力にも耐えられるよう、角材状に割った4本の真竹を張り合わせ、刃とやすりで細く削り込む

・胴漆塗り

 漆を指先で丹念に塗り込んだ後に拭き上げる。色艶が出るまで何度も繰り返す。

 

高野山の麓で竹竿に適した原竹が採れることから、橋本に紀州へら竿の産地が形成され、以降100年以上にわたってこうした技法が継承されてきました。現在では竹竿の約90%が橋本で製造されており、その伝統的技法や製造過程が認められ、2013年に紀州へら竿は国の伝統的工芸品に指定されました。

 

竿師の後継者を育成する「匠工房」

紀州製竿組合では、竿師の後継者を育成するための学校として2006年10月に匠工房(たくみこうぼう)を開校しました。

従来は職人の世界で行われてきた親方が弟子をとり、技術指導から生活の面倒までをみるという“師弟制度”で新たな人材を確保してきましたが、この制度だけでは日本一の産地として維持していくだけの人材を集め続けることが難しくなってきました。いかに紀州へら竿が優れ、愛好家の支持を得ようとも新たな竿師の誕生がなくては、業界の先細りは避けられません。

そこで新しい取組みとして、空き家を借りて道具をそろえ、学校形式で竿師の親方が交代で志願者を養成したのが匠工房の始まりです。匠工房では一人の親方のみではなく、複数の講師から習うことは平均的な技術レベルを知ることと、各親方の優れた技術を習得できる利点があります。また、2年間の基本カリキュラムで基礎技術を習得した上で、師弟制度に編入できるので、竿師への独立を早めることも期待できます。匠工房では、これまでに7名の後継者を養成し、現在も竿師を目指す後継者を募集しています。

 

試験研究池「隠れ谷池」

隠れ谷池

橋本市清水にある隠れ谷池(かくれだにいけ)は、1965年に紀州製竿組合の試験研究池として開設されました。竿師が作った竹竿は、自分が思い描いた調子やバランスになっているか、竿師自らが試し釣りをして完成となります。納得のいく竹竿のみが顧客である釣り師のもとに届けられるのです。

また、全国にある釣り池の状況はすべて異なりますので、釣り師が竹竿に求めるニーズも多種多様です。「この竹竿で1日中楽しい釣りができた!」と楽しんでもらえるよう、竿師たち自身も隠れ谷池での研究は欠かせません。

隠れ谷池は一般開放されていますので、土日は朝早くから多くの釣り師や子どもたちに利用されています。2015年には駐車場やトイレが整備されました。

 

一人でも多くの人に知ってもらいたい

紀州製竿組合では隠れ谷池を利用して竹竿愛好家による釣り大会を開催したり、地元の子どもたちに竹竿を知ってもらうための竿作り教室を開催したりと普及活動にも取り組んでいます。

ある休日、子どもたちとへらぶな釣りをしていたボーイスカウト代表は、「他県団体との交流事業で、地元橋本の竹竿に触れてもらい、へらぶな釣りを知ってもらおうと企画した。紀州製竿組合の川崎組合長が竹竿の使い方から釣り方まで教えてくれ、普段はできない体験に子どもたちも喜んでいる」と語ってくれました。

紀州製竿組合では、へらぶな釣りに興味を抱いてもらい、竹竿を使ってもらえる人を一人でも増やすための活動に今後も力を入れていきます。

 

ふるさと納税返礼品

竿の長さや調子を伺い、竿師があなただけの紀州へらを作製いたします。

注文を受けてからのオーダーメードとなりますので、完成まで6ヵ月から1年を要します。

また、針はずしやはさみケースなどの関連製品につきましても、製作に2ヶ月前後いただきますこと、ご了承ください。

※掲載されている長さと異なるものをご要望される場合は、橋本市(0736-33-1247)までご連絡ください。

 

 

 

寄附額 20,000円

和人 はんこケース

和人  はんこケース

和人 ボールペン

和人  ボールペン

 

寄附額 30,000円

瑞雲  針はずし(先端 金具加工)

魚心観  はさみケース

 

寄附額 70,000円

紀誠集  針はずし

紀誠集  針はずし

※赤/青/緑のいずれか1本

壮志  針はずし

壮志  針はずし

光司  はさみケース

光司  はさみケース

※画像はイメージです

源一人  針はずし

源一人  針はずし

源一人  はさみケース

源一人  はさみケース

 

寄附額 100,000円

楽勇心  針はずし

※いずれか1本

楽勇心  はさみケース

※画像はイメージです。

壮志  はさみケース

 

寄附額 280,000円

光司  紀州へら竿7尺

光司  紀州へら竿7尺

寄附額 300,000円

楽勇心  紀州へら竿8尺

※画像は5本継のイメージです。

紀誠集  紀州へら竿9尺

源一人  紀州へら竿9尺

源一人  紀州へら竿9尺

 

寄附額 320,000円

光司  紀州へら竿8尺

光司  紀州へら竿8尺

寄附額 360,000円

光司  紀州へら竿9尺

光司  紀州へら竿9尺

寄附額 400,000円

紀誠集  紀州へら竿10尺

紀誠集  紀州へら竿10尺

壮志  紀州へら竿9尺

壮志  紀州へら竿9尺

瑞雲  紀州へら竿9尺~10尺

瑞雲  紀州へら竿9尺~10尺

魚心観  紀州へら竿10尺~12尺

魚心観  紀州へら竿10尺~12尺

お問い合わせ

橋本市 経済推進部 産業振興課
〒648-8585
和歌山県橋本市東家1丁目1番1号
電話:0736-33-1247 ファクス:0736-33-1665
問い合わせフォーム