高野街道 三軒茶屋大常夜燈籠

更新日:2016年03月31日

三軒茶屋常夜燈籠

高野街道(こうやかいどう)三軒茶屋大常夜燈籠(さんけんちゃやだいじょうやとうろう)

 高野街道は京都・大坂・堺から河内長野を経て高野山へ向かう道で、高野山側からは京大坂道と呼ばれました。高野山への参詣道は古くは九度山町の慈尊院から町石道を登りました。その後、御幸辻から南下して谷内川(橋本川)河口付近から紀ノ川を渡って当地に至り、学文路(かむろ)から高野山へ登っていく道がひらかれました。この道は町石道に比べて距離も短く、時間が短縮できたことから、室町時代にはもっぱらこの道が高野参詣に用いられました。

 天正15年(1587)応其上人(おうごしょうにん)は紀ノ川に橋本の地名の由来となる長さ130間の橋を架けましたが、紀ノ川の出水により3年後に流失し、その後は橋に代わって舟による横渡が行われるようになりました。この紀ノ川南岸渡場に建つのがこの大常夜燈籠です。後に北岸にも同様のものが建ち、この間で長く「無銭横渡(むせんよこわたし)」が行われました。

 元は石燈籠2基が相対して建てられていましたが、近年の周辺土地区画整理事業に伴う道路拡幅のため東側の1基が北へ約5メートル移されました。この石燈籠には宝暦2年(1752)の建立銘とともに「高野山興山寺領」の銘が刻まれ、紀ノ川を渡って高野山領に足を踏み入れた旅人たちの感慨が偲ばれます。

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