プロの助産師が伝える、心と体を守る「いのちを育む授業」
教科書だけでは学べない感動がある。橋本市が10年以上大切にしてきた「いのちを育む授業」とは?

「赤ちゃんってどこからくるの?」と聞かれたり、「最近、子どもの体が大人っぽくなってきたけど、家庭でどう話をすればいい?」と悩んだり。お子さんの成長は嬉しい反面、性や命の誕生について、家庭だけで伝えるのは難しいと感じることはありませんか?
「間違った知識をネットで覚えないか心配」「親が言うと照れて聞いてくれない」そんな保護者の悩みに寄り添い、橋本市では子どもたちに「命の大切さ」と「正しい知識」を届ける特別な授業を行っています。
それが、「いのちを育む授業」です。橋本市が平成22年頃から力を入れて取り組んできたこの事業。現在は命の現場を知り尽くした助産師さんを講師に招き、市内すべての公立小・中学校で実施しています。
なぜ、今「いのちを育む授業」なのか?

橋本市の「いのちを育む授業」の最大の目的は、単に体の仕組みを知るだけの性教育ではありません。一番伝えたいメッセージは、「自己肯定感」です。
自分が生まれてきたことは、数えきれない偶然が重なった奇跡であること。お腹の中で大切に守られ、命がけで生まれてきたこと。それらを知ることで、「自分は大切な存在なんだ」「友達も同じように大切なんだ」という気持ちを育みます。
自分を大切に思える子は、他人も大切にできます。この授業は、将来の望まない妊娠や性トラブルを防ぐだけでなく、いじめ防止や、自尊心を育てる「心の教育」でもあるのです。
【小学4年生】感動の「命のルーツ」体験

思春期の入り口に立つ小学4年生では、「誕生」をテーマに授業を行います。助産師さんが持参するたくさんの体験グッズに、子どもたちは興味津々です。
赤ちゃん人形抱っこ体験:新生児と同じ重さの人形を抱っこ。「うわ、重っ!」「首がグラグラして怖い」と、命の重みを肌で感じます。
心音を聞く:聴診器を使って、自分の心臓の音を聞きます。「ドックン、ドックン」と動く音は、まさに生きている証。「お腹の赤ちゃんは、大人の2倍の速さで動いているんだよ」という話に、みんな驚きの声を上げます。
妊婦体験:重りが入ったジャケットを着て、お母さんの大変さを体験。「靴下が履けない!」「寝返りがうてない」と、産んでくれた人への感謝が自然と芽生えます。
授業の最後、助産師さんは子どもたちにこう伝えます。「あなたは生きてるだけで100点満点なんだよ」。その言葉を聞いて、自分の体をぎゅっと抱きしめる子どもたちの姿は、見ている大人たちの胸をも熱くします。
【中学生】「責任」と「思いやり」を学ぶ

心と体が大人へと変化する中学生には、より具体的で、将来の自分を守るための話をします。
正しい性の知識:ネット上の興味本位な情報ではなく、科学的で正しい知識を学びます。
「NO」と言える勇気:性感染症や望まない妊娠から身を守るためにどうすればいいか。そして、相手を本当に大切にするとはどういうことかを考えます。
命の現場の話:助産師さんが現場で見てきた、新しい命が生まれる喜び、そして中絶などの悲しい現実についても学び、真剣に向き合います。
親や先生には相談しにくい悩みも、外部の専門家である助産師さんになら質問できることがあります。この授業は、子どもたちが正しい立場の大人とつながる「相談の窓口」としての役割も果たしています。
橋本市と助産師会の強力タッグで届ける!

この「いのちを育む授業」は、まだ全国的にも珍しかった平成22年頃、橋本市の職員や保健師たちが「子どもたちを守りたい!」という強い思いで立ち上げたのが始まりです。当初は手作りのモデル事業でしたが、その熱意は引き継がれ、現時点(2025年)ではより専門性の高い「和歌山県助産師会」へ委託し、プロフェッショナルによる質の高い授業を提供しています。
保護者の方が参加できるチャンスも!
小学校によっては、この授業が参観日などに合わせて保護者にも公開されることがあります。
「家に帰ってから、子どもと久しぶりに生まれた時の話をしました」「反抗期で会話がなかったけれど、『お母さん、産んでくれてありがとう』と言われて涙が出ました」、そんな感想が多く寄せられています。
「いのちを育む授業」は、子どもたちへのプレゼントであり、毎日子育てを頑張る保護者の皆さんへのエールでもあります。学校から案内があった際は、ぜひお子さんと一緒に「いのちを育む授業」に参加してください。
(各学校での実施スケジュール等は、学校からの案内をご確認ください)
このページに関するお問い合わせ先
橋本市 健康福祉部 子育て応援課
〒648-8585
和歌山県橋本市東家一丁目1番1号
電話:0736-33-0039 ファクス:0736-33-1667
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更新日:2026年04月24日